「バットマン」
みなさんこんにちは阿加井秀樹です。
誰もがご存知のジョーカーが昨年末に映画化され、今年はなんとアカデミー賞でノミネートされましたね。私はバットマンも大好きですが、ジョーカーの誕生秘話については無知でした。
そんな「バットマン」の悪役として広く知られるジョーカーの誕生秘話を描いた作品が、まさに’’男‘’の人生をわかりやすく描いていました。
口が裂けている理由がいつも違うのも、動機なんざどうでもいい、俺は混沌自体が好きなんだという風に見て取れました。
その底知れなさに魅了されました。今回のジョーカーは、ある意味底が知れている。
共感可能な理由も描かれます。
しかしながら、映画を見ながらこんなに身震いしたのは初めてです。
これはDCコミックの超有名ヴィランの誕生秘話の域を超えて、現代社会の喉元にナイフを食い込ませるかのような狂気と絶望に満ちた作品だと思います。
ホアキン・フェニックスのあの肉体からして幾度も映し出される半裸の姿は、痩せているのになぜか肩のあたりが異様に隆起し、たったそれだけで彼の精神面での変動が透けて見えてくるかのようです。
同じ半裸の男と拳銃の文脈でいうとスコセッシの「タクシードライバー」が脳裏に浮かぶが、もう一つ忘れてはいけないのがその対をなす「キング・オブ・コメディ」の存在です。ぶっ飛んだコメディを手がけてきたトッド・フィリップス監督がこれほどスコセッシとデ・ニーロを引き合いに「ジョーカー」を奏でるとは。
それではまた阿加井秀樹。