阿加井秀樹が紹介する名作「ベンジャミン・バトン-数奇な人生-」

みなさんこんにちは。

阿加井秀樹です。

 

今回ご紹介する映画はこちら「ベンジャミン・バトン-数奇な人生-」

 

 

2009年に公開されたデヴィッド・フィンチャーの作品。

 

80歳で生まれ、年々若返っていく男の一生を描いた作品。

 

老人施設の前に置き去りにされた老人の姿をした赤ん坊はベンジャミンと名付けられた。

身体機能も弱く、長くは生きられないと言われたベンジャミンだったが、老人施設ですくすくと成長していった。

 

最初は車いすだったが、杖一本で歩けるまでに若返ったベンジャミンは、

施設に遊びに来ていた入居者の孫娘デイジーと運命的な出会いを果たす。

 

見た目こそ祖父と孫だが二人は惹かれあうのだった。

若返りを続けるベンジャミンは世界を知るため航海へ出ることを決意する。

 

一方デイジーはベンジャミンとの別れを惜しみながらも、バレエダンサーの夢へと向かっていく。

 

26歳になったころベンジャミンとデイジーは再開するのだが、ある日デイジーは事故に合い足を骨折してしまう。

 

ベンジャミンは心配するが、バレエダンサーへの夢を絶たれたデイジーはそっとしてほしいと突き放す。

 

その後ふたたび再開した二人はやっと結ばれることに。

 

大人になると時間はあっという間に過ぎていきますよね。

 

そんな一日一日、一瞬一瞬を大事に生きることができているのか自分に問いたくなるような、そんな映画でした。

 

 

年を重ねた今、人生を振り返るきっかけになるかもしれません。

 

 

それではまた。阿加井秀樹

阿加井秀樹が紹介する名作「モン・パリ」

みなさんこんにちは。

阿加井秀樹です。

 

今回ご紹介する映画はこちら「モン・パリ」

 

1973年に公開されたジャック・ドゥミの作品。舞台はパリの下町モンパルナス。

 

一組のカップルに起きた最も重大な出来事を描いたコメディ映画である。

 

ある日彼氏であるマルコ・マゼッティは体調を崩し、吐き気やめまいに襲われる。

何事かと病院へ行くと、なんと妊娠が発覚したのだ。

 

前代未聞の出来事にたちまち世間も男性が妊娠したという話題で持ちきりに。

彼女であるイレーヌも最初は驚いて嫌がっていたが、そのうち出産を待ち望むように。

 

そして二人は結婚を決意する。

今後も男性が妊娠するという事例が起こるかもしれないと、マルコは男性用のマタニティドレスのモデルを頼まれ、

街中マルコの妊夫服ポスターでいっぱいになった。

 

マルコは無事出産することができるのか。そもそも本当に妊娠しているのか。

 

昔に比べるとジェンダー問題は主流になってきている昨今ですが、

1970年代にジェンダー要素を取り入れた映画は当時かなり斬新だったように思います。

 

ただのコメディ映画として終わらせるのはもったいないですし、

約50年前の作品と思えないほど古さもありません。

 

今の時代にも通用する作品だと思いますので、ぜひ鑑賞していただきたいです。

 

 

それではまた。阿加井秀樹

阿加井秀樹が紹介する名作「フランス組曲」

みなさんこんにちは。

阿加井秀樹です。

 

今回ご紹介する映画はこちら「フランス組曲

 

1942年にアウシュビッツで生涯を閉じた女性作家イレーヌ・ネミロフスキーによる未完の小説を映画化。

 

監督はソウル・ディブ。

 

1940年ドイツ軍の爆撃にさらされ、いつ死んでもおかしくない状況の中、

リュシルは戦地へ向かった夫の帰りを義母と共に待っていた。

 

厳格な義母と窮屈な生活を送っていたリュシルのもとに、

ドイツ軍の中尉ブルーノがやってきてしばらく滞在することとなった。

 

リュシルとブルーノは音楽を通じて心を通わせるようになる。

しかしそれはフランス人女性とナチスドイツ将校の許されざる愛であった。

 

この映画のみどころは、単なる恋愛映画ではないというところです。

 

リュシルという女性が意思を持ち、タフな女性へと変化していくことで、

周りの人も変わっていく様をぜひ最後まで見届けていただきたいです。

 

そしてなんといっても豪華な俳優陣もみどころのひとつです。

 

ヒロイン役にミシェル・ウィリアムズ、相手役にはマティアス・スーナールツ

厳格な義母役には多くの作品で高い評価を受けてきたクリスティン・スコット・

トーマスが起用されました。

 

俳優陣の本格的な演技に一瞬たりとも目が離せません。

 

それではまた。阿加井秀樹

阿加井秀樹が紹介する名作「人生はビギナーズ」

みなさんこんにちは。

阿加井秀樹です。

 

今回ご紹介する映画はこちら「人生はビギナーズ

 

2012年に公開されたマイク・ミルズの作品。

 

38歳独身男、オリバーは母親の死から5年たったある日、

ガン宣告を受けた父親からゲイであることを告白される。

その事実をなかなか受け入れられないオリバーだったが、

残りの人生を謳歌している父親を見て、自分に正直に生きていくことを学ぶ。

 

また恋に臆病だったオリバーは、アナという女性と運命的な出会いを果たし、

38歳にしてふたたび恋に落ちる。

しかしアナもまた精神的不安定な父親に対して葛藤を抱えていた。

そうした感情が二人の恋愛にも悪影響を及ぼしていく。

 

この映画でゲイの父親役を演じたクリストファー・プラマーは当時82歳で

アカデミー助演男優賞を受賞し、演技賞を受賞した最年長者となりました。

 

人生はいつでもどこからでもスタートできる、そんな人生を前向きに

生きようと変わっていく人々の姿を描いた映画になっています。

 

見終わったあとは心が温かくなると同時に、私もまだまだやれるなと

熱い気持ちが湧いてくるそんな映画です。

 

ちょっと疲れたな、もっと頑張りたいなと思ったときは

ぜひ「人生はビギナーズ」を見て明日からの活力にしてください。

 

 

それではまた。阿加井秀樹

阿加井秀樹が紹介する名作「ペコロスの母に会いに行く」

みなさんこんにちは。

阿加井秀樹です。

 

今回ご紹介する映画はこちら

 

ペコロスの母に会いに行く

 

2013年に公開された森﨑東の作品。

 

原作は岡野雄一の同名コミックエッセイ。

自費出版ながらも、地元老舗書店で2か月以上にわたって1位をキープ。

 

認知症の母の今と昔をやさしく描いた内容がSNSで話題となりベストセラーとなる。

 

漫画と音楽を細々と続けるサラリーマンの岡野ゆういちは、

小さな玉ねぎのような禿頭から「ペコロス岡野」という芸名で活動している。

 

母(みつえ)と息子(まさき)と一緒に暮らしているが、

父が亡くなった後、みつえには認知症の症状が現れ始める。

 

しかしゆういちとまさきが働きに出ている間、

みつえは一人になってしまう。

 

ゆういちは、断腸の思いで介護施設へ預けることを決意するのだった。

 

介護施設には何人か認知症の患者も入所していたが、

みつえは馴染むことができずベッドの上で、

昔の思い出を辿り続ける。

 

母と息子それぞれの視点で昔の思い出に思いを馳せる心温まる作品です。

 

実はこの作品が映画初主演となった赤木春恵さん。

 

88歳での映画初主演はギネスにも載っているそうです。

 

赤木春恵さんの名演技に思わず心奪われます。

大切な人や日常をより大切にしたくなる、そんな作品です。

 

 

それではまた。阿加井秀樹