ヒアアフターのご紹介

みなさんこんにちは阿加井秀樹です。
今回ご紹介する作品は、ヒアアフターという作品です。世この映画は監督クリント・イーストウッド、主演にマット・デイモン、製作総指揮スティーヴン・スピルバーグという豪華な布陣で製作されています。

津波に遭い臨死体験をしたフランスのジャーナリスト、兄を交通事故で亡くしたロンドンの少年、霊媒師としての能力がありつつも、その能力に翻弄される孤独なアメリカの男性、死後の世界と現実との間で葛藤する3人が、やがて導かれたように運命的な出会いを果たすこととなるのです。
そして3人はそれぞれ生きることの素晴らしさを見つけます。今回も説明やセリフに、テーマの答えがちりばめてあったような気はしますが、やはり多くを語らない映画でありました。

いろんな手法でそのテーマを伝えていましたが、乱暴にまとめると、与えられた生に感謝し、生きることをかみしめ、死にばかり目を向けた人生ではなくこの人生を、ポジティブに生きましょうと言うことです。

伝え方が複雑なため、人によってはついて行けないこともあるかもしれませんが、津波のシーンに惑わされ、エンターテイメント性を期待しても肩透かしをくらうかも。

大人にこそ良い映画と言えるかもしれませんが死後の世界に興味が持てる作品です。

それではまた。

阿加井秀樹

パパが遺した物語のご紹介

【映画鑑賞】

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。

今回ご紹介する作品はパパが遺した物語という作品です。この物語は1989年、ヒロインの父親で小説家のジェイクは自身が起こした交通事故により同乗していた妻を亡くし、自身も入院する場面より始まります。退院したジェイクは、しばらく義姉のエリザベスに預けていた7歳の愛娘でヒロインのケイティに、ずっと一緒だと約束する。だが、ジェイクもまた事故の後遺症で発作に苦しむようになっていたのです。エリザベス夫婦はこれを危ぶみ養女としてケイティを預かろうと養育権を取る訴えを起こすが、ジェイクは頑なに拒み、娘のために小説執筆に没頭します。酷評された第1作をものともせず、3ヶ月で第2作である、父と娘を書き上げると、時を同じくして、エリザベスの夫に浮気が発覚し訴えを取り下げたとの知らせが入るのです。ケイティとの平穏な時間を取り戻したジェイクであったが、バスルームで発作が起きた際に転倒し頭を打って死んでしまうのです。遺作である父と娘はピューリッツァー賞に選ばれるが、残されたケイティは、夫と別れたエリザベスに引き取られることとなるのです。それから25年後、過去のショックから人をうまく愛せなくなっていたケイティだったが、父の遺作を敬愛する作家志望のキャメロンに惹かれます。キャメロンとの出会いをきっかけに、自らを傷付けるような不安定な生き方を変えようとするのです。しかし、日常ではカウンセラーとして自閉する少女ルーシーの心を開いた彼女も、自らの寂しさゆえのセックス依存を止めることはできず、自分自身は悲しみを忘れられず、涙を流しながらバーで知り合った男に体を委ねたのです。裏切りだと激怒したキャメロンに別れを告げられたケイティは希望を失い塞ぎ込んだ日々を送るが、最後まで娘の幸せのみを望んだ父の気持ちに応えるべく、再度、正面からキャメロンと向き合う決意を固めるのです。自分自身もどのような生き方が正しいのか、悲しみの中ではなにも分からないと同情するも、ケイティはどうやって生きていくのか、一人のヒューマンドラマが哀愁とも感じる素晴らしい作品です。

それではまた。

阿加井秀樹

「グランド・ブダペスト・ホテル」

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。

 

今回ご紹介する作品は「グランド・ブダペスト・ホテル」という作品です。

 

ピンクを基調としたキュートな箱庭で展開される冒険活劇は、ただのオシャレな映画にとどまらない、豊かなエンタメ性を有した素晴らしい作品です。

 

ヨーロッパ大陸の東端にあるという仮想の国ズブロフカ共和国を舞台に、ある富豪の殺害容疑をかけられたカリスマホテルコンシェルジュと、彼のお供をする見習いベルボーイの逃亡劇を描きます。

 

ウェス・アンダーソン監督は過去作と同様、神経質なまでにシンメトリーにこだわった画作りや、これでもかと散りばめた可愛らしい小道具など、徹底的に「美」を追求した演出を全編に施しており、スクリーンを眺めているだけで不思議な感動を覚えてしまいます。

 

それでいて、監督自身による脚本は非常によく練られており、設定だけが面白い話にとどまらない、普遍的な魅力にあふれていました。

 

主人公たちの逃亡のロードムービー的面白さを堪能し、彼らに手を差し伸べる「ある人々」の連携プレーに感心させられ、過去を振り返る形で語られる物語の結末には、思わず切ない余韻まで感じさせられます。

 

芸術的センスとエンタメ性の高いレベルでの融合が、監督の作品群の中でも特に高い評価を得ている要因ではないでしょうか。

 

それではまた。阿加井秀樹

 

 

 

「グリーンブック」

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。

 

今回ご紹介する作品はグリーンブックという作品です。

 

この作品は個人的にもとても好きな作品で差別や不平等といったテーマを扱いながらも笑いあり、感動ありのストーリーに仕上がった作品です。

 

そしてこの作品は実話をもとに作られており、アカデミー賞では3部門を受賞しました。

 

舞台は1960年代、まだ黒人差別も色濃く残っている時代です。そこに黒人の天才ピアニストと白人の粗暴な用心棒のストーリーです。

 

なにより作品の進むテンポもさることながら音楽がとても印象的でしびれる作品でした。

 

主人公のトニーは腕っぷしと、はったりで周囲から信頼されており、天才ピアニストのドン・シャーリーにスカウトされます。

 

ですがドン・シャーリーは差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいてグリーンブックといわれる黒人用旅行ガイドを基に向かいますがさまざまな事件が起こります。

 

トニーは雇われの身ではありますが、主従関係や人種も超えた二人の友情が深まる瞬間を見ると心地よい感動に包まれます。

 

コメディー映画のジャンルにはなっていますがコメディーの枠だけでは収まらない作品です。

 

アカデミー賞を獲得したのもうなずけます。ぜひ一度見てみてください。

 

それではまた。阿加井秀樹

 

「ハリー・ホーレ刑事」

みなさんこんにちは。阿加井秀樹です。

 

今回ご紹介する作品は全世界で累計2000万部を突破したノルウェー発のベストセラー「ハリー・ホーレ刑事」シリーズの第7作であるこの作品。

 

スノーマン雪闇の殺人鬼という作品を今回ご紹介していきます。本作は2017年に公開されました。

 

ノルウェーらしさがある雪を絡めた殺人鬼が人々を恐怖に陥れます。酒に溺れて家族との関係が上手くいっていない刑事、真相に体当たりで肉薄するも狙われちゃうヒロイン、過去のトラウマから倒錯した人格と動機を持つに至った犯人。

 

サイコ・ミステリーに欠かせない要素が全て揃っていて、安心して観ていられますが、逆に言うと展開が読みやすいというのもあるかもしれません。

 

シナリオの展開もそうですが、北欧の雪景色に赤は映えますが、その赤が血だと思うと痛々しさが増幅します。

 

怒り、憎しみ、恨みとは、愛がどれだけ大きかったかと比例する。復讐心を誰に与え、自分を成立させなければならないのか、それは生きる価値を自らが選んだ道。

 

豪華俳優陣の中で、ストーリー性は抜群だが、見せ方とラストへのフィナーレは少し不満だったかなと思います。

 

北欧のサスペンスを楽しみたい人はぜひ見てみてください。

 

それではまた。阿加井秀樹